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「ち」の方言集

相馬地方で使われてきた「ち」で始まる方言23語をまとめました。
それぞれの言葉の意味も記載しています。懐かしい表現をぜひご覧ください。

語句 品詞 意味 用例 備考
~っちぇ 補助動詞
(過去完了・受動態)
~してもらって。~されて。
人の行為を受けたことを表す。
「今日は注射打だっちぇ、風呂さ入らんねえ。」 「今日は注射を打たれたので、お風呂に入れない。」
~っちぇる 補助動詞
(現在進行・受動態)
~されている。
人の行為を受けている状態を表す。
「太郎がお母さんさ怒らっちぇる。」 「太郎がお母さんに怒られている。」
ちだらまっか 形容動詞 血まみれ。血だらけで真っ赤になっているさま。
ちぢまめ 名詞 落花生。 土の中になる豆「土豆」が訛ったもの。
ちみたい 形容詞 冷たい。
~っちゃ 比較の格助詞+
係助詞
~とは。~って。一つの物を挙げる意を表す。 「パソコンっちゃおもせぇな~。」 「パソコンっておもしろいね。」
補助動詞
(過去形受動態)
~された。 「先生さ宿題忘んなって言わっちゃ。」 「先生に宿題を忘れるなと言われた。」
補助動詞
(過去形)
~した。 「しぱぐっちゃ。」 「し損なった。」 「~っぱぐる」の過去形
「~ぱぐった」の短縮形。
格助詞「~さ」
の短縮形
~へ。~に。 「まっちゃんぐ。」 「町へ行く。」 語尾が「ち」の場合
それに続く「~さ」は短縮される。
~っちゃぐねぇ 助動形容型
(否定)
~したくない。
ちゃっぱ 名詞 浴用タオル。 同意語:「ゆもみ」
ちゃっぽ 名詞 帽子。 フランス語で帽子を「シャッポ」と言うところから。
小高地域では「シャッポ」と言う。
ちょいかける 動詞
(下一段)
ちょっかいを出す。
ちょおす 動詞(五段) いじる。いたずらにもてあそぶ。 「ちょおすな。」 「いたずらするな。」
ちょおま 名詞(昆虫) 蝶。
ちょっけす 名詞 (頭や髪型など)鶏冠(とさか)状の物
ちょっこら 副詞 ちょっと。ちょっくら。 「ちょっこら出がげでくる。」 「ちょっと出かけてくる。」
ちょべっと 副詞 ちょっぴり。
ちょっぺし
ちんちぇ 形容詞 小さい。 「赤ん坊の手はちんちぇな。」 「赤ちゃんの手は小さいね。」
ちんこい
ちんと 副詞 少し。 「ちんと遅がった。」 「少し遅かった。」 反対語:「うんと」
ちぃと
ちっと
ちんば 名詞 片方しかない。対照でない。 同意語:「かたちんば」
ちんみぎる 動詞(五段) つねる。 「ちんみぎらっちぇ、青なじ出来た。」 「つねられて青痣ができた。」 同意語:「つねぐる」